私案公開 ー新たな原子力安全規制機関についてー
これまで、国会審議や党内議論を通じて、原子力安全規制機関のあるべき体制について論点を詰めてきました。この程、私案をまとめましたので公開します。
政府案の「原子力安全庁」に関わる議論も、これから本格的に始まります。原子力の安全を確保するため、安全規制機関のあり方は極めて重要です。新組織形成の一助となれば幸いです。
「新たな原子力安全規制機関について」
原子力安全規制機関の判断は、国民の安全と健康の保護を目的に、中立公正(徹底して科学的合理性に基づく)に行われなければならない。これが福島原発事故の最大の教訓である。そのためには、強力な権限を付与された独立性の高い組織であることと、経産省との人事交流や天下りが行われないことが不可欠である。しかし、環境省の外局である「原子力安全庁」(政府案)には、これら点で課題が残る。そこで、以下のような第三者機関を提案したい。イメージとしては、現行の原子力安全委員会を行政委員会として、その下部機関に原子力安全・保安院を事務総局として置き、国務大臣である委員長が、専門家の科学的知見に基づきながら、事務総長を指揮監督する組織である。この仕組みであれば、平時のみならず、非常時における機動的対応も十分可能と考える。
(設置)
●内閣総理大臣の所轄の下に、原子力安全委員会を置く。
(所掌事務及び権限)
●原子力安全委員会は、原子力の研究、開発及び利用(以下「原子力利用」という。)における安全の確保に関する事務をつかさどる。
●原子力安全委員会は、その所掌事務を行うため必要があると認めるときは、内閣総理大臣を通じて関係行政機関の長に対し勧告することができる。
●原子力安全委員会は、その所掌事務を行うため必要があると認めるときは、関係行政機関の長に対し、報告を求めることができるほか、資料の提出、意見の開陳、説明その他必要な協力を求めることができる。
(委員長及び委員)
●原子力安全委員会は、委員長及び4人の委員をもって組織する。
●委員長は、国務大臣をもって充てる。委員長は、会務を総理し、原子力安全委員会を代表する。
●委員は、人格高潔で、原子力行政の民主的な運営に理解があり、かつ、原子力利用における安全の確保に関し識見を有する者のうちから、内閣総理大臣が、両議院の同意を得て、これを任命する。
●委員長及び委員は、両議院の議長の面前において、宣誓書に署名してからでなければ、その職務を行ってはならない。
(事務総局及び事務総長)
●原子力安全委員会の事務を処理させるため、原子力安全委員会に事務総局を置く。
●事務総局に事務総長を置く。
●事務総長は、委員長の職務執行の補助者となり、その一般的監督の下に、委員会のすべての活動を指揮監督する。